2000年入社
商品開発 兵藤 久美

今の仕事について

商品開発はその名前の通り、店舗で販売する商品を開発する部署です。現在はカレーのみならず、様々な業態のメニューを企画・提案から店舗での新メニュー導入準備までにかかわる仕事を行なっています。

新しいメニューの開発はもちろん、導入後、店舗での売れ行きや調理の状況を元に、仮説・検証、業態ごとの今後の展開を見据えたメニュー戦略のシミュレーションなども行っています。商品開発をする担当はカレーと新業態との2チームに分かれて商品開発を進めており、私は新業態チームのリーダーとして全体を管理しつつ、主にあんかけスパゲッティのメニュー開発を手掛けています。

新メニュー導入も準備も担当するんですね。

そうですね。おいしい商品を考えるだけでなく、企画した商品を店舗で誰が調理しても同じクオリティで仕上がるように調理マニュアルをしっかりと準備することから始まり、導入が決まった商品の導入を進めるためには関連部署に情報発信をしたり、事務処理を行ったりする必要がありますね。品質保証への商品の衛生検査や食材の使用期限の確認を依頼したり、販売促進や営業部と共同で「どんなPRをしていくのか」を考えるのも大切な業務ですね。

具体的には、同じ商品でも鉄板で熱々を提供すると商品クオリティはどうなるか検証したり、昨年同時期に導入していた商品と比較して売上の見込みはどのように変わるのかなどのシミュレーションまで実施することもありますよ。

新メニューはどんな時に思いつきますか?

店舗を運営・管理する営業部からこんなメニューを導入したいと意見をもらうこともありますし、食品メーカー様との打合せの中でアイデアが思い浮かぶこともあります。世間のトレンドも意識しますが、今、話題になっているものを導入しようと進めても実際に店舗に導入できる頃には一時的な流行りものは廃れてしまっているんですよね。なので、現在のトレンドも踏まえつつ、次に来そうなものを取り入れる感じでしょうか。

今直ぐにメニュー開発を迫られる場合もありますよ。「天候不良で今のメニューに使用している野菜の供給が難しい」といった事情があるなど、急遽メニュー変更の対応を考えることもあります。その場合は今、手に入る食材でどういった商品をつくることができるか即、検討しメニューとして仕上げることが必要になりますね。

今まででうれしかったことは?

ココイチに「手仕込みとんかつ」というメニューがあります。
CoCo壱番屋では店舗数の少ない頃にはお客様から注文を受けてから生肉にパン粉を付けて揚げたとんかつを提供していたのですが、店舗数の拡大に対応するため、工場生産したカツに切り替わっていたんです。それを10年ほど前に私が携わり、注文を受けてからつくる昔のスタイルの「手仕込みとんかつ」というメニューを導入しました。

これを1000店舗を超える規模で実施するのは至難の技でしたが、昔を知る役員たちからアドバイスを受けながら形にし、全国の店舗を回って説明会をした時のことは今でも覚えていますね。この思い入れのある商品がお客様から支持される商品となり、今でも毎日、店舗で提供されていることは一番嬉しいことですね。

商品開発に向いている人は?

食に興味があるのは大前提ですね。壱番屋に来て頂く様々なお客様をイメージし、どんな商品であれば喜んでいただけるのか、また食べたいと思っていただけるのかを考えながら商品開発を行なうのですが、まずは料理ができなくても食べることが好きであれば問題ないと思います。

その結果、自身がおいしいと思うものを商品として形にし、お客様に喜んでもらいたいという気持ちを持った人であれば一緒に仕事がしたいですね。

壱番屋に入社したのはなぜですか?

大学では栄養学を学んでいました。その頃から、外食での商品開発の仕事に憧れていたのが一番の理由ですね。

入社してみてどうですか?

会社説明会で本社を訪れた時、人事の方だけでなく、働く社員の方たちがみんな明るく、笑顔で応対してくれていたので「元気が良くて、裏表がない会社だな」と思っていました。この印象は入社後も変わらないですね。

悩んだ時、迷った時には必ず誰かが助けてくれますし、本当に人に恵まれている会社と感じます。

店舗勤務中に経験しておくと良いことは?

私の入社したころは商品開発員の採用でしたので店舗での勤務は研修の短い期間だけなんです。短い期間ではありましたが、店舗での食材の調理や管理の仕方、注文後のスタッフの動き方、お客様の反応まで、一通り体験することができました。店舗のオペレーションを知り、実際に自分で一連の流れを経験してきたことは商品開発を行なう上でも役に立つ経験でしたね。

でも何よりも商品開発の仕事の先に店舗で働く方たちがいて、その先にお客様がいること、お客様第一主義で行動する壱番屋社員の基本を理解できたことが今の仕事にも活きていますね。

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5年後の目標は?

新業態のメニュー開発に関わっていますが、まだまだ試行錯誤しながら進めており、確立されていない部分が多いです。メニューだけでなく、空間づくりや接客に至るまで、FCパッケージとしてより良いものを創り上げていく必要があります。今後はメニュー開発を軸にしつつ、もっと新しい業態全体をプランニングしていく仕事にも興味がありますね。
そんな仕事を任せられる人材に成長していきたいです。

新入社員に向けて一言

まずは色々なことに興味を持ってトライして欲しいです。店舗勤務は立ち仕事ですし、体力が必要な仕事だけに、若いうちに頑張れる仕事であると思います。

店舗で働く最初の時期にしか経験できないことがたくさんあります。店舗では失敗もあると思いますが、それらの経験が、徐々に線で結ばれ、壱番屋社員として活躍する際の基礎となり、いつしか大きな絵になる瞬間が必ずやってくるはずですから。

休みの日は何してる?

結婚、出産もして二児の母をやってます。そんな中でも自分の時間もしっかりととりたいなあと思い、今はゴルフの練習に行くこともありますね。元々アウトドア派の家族なので、家族みんなでキャンプや釣りに行くことも多いですよ。
先日も今、流行りのグランピングに行ってきて…つまり休みは休みで家族と楽しんでますね。